掃除機のゴミを捨てていたところ、指が痒くなってきたので思いついたお話です。
皆さんはチャドクガをご存知でしょうか?
読んで字の如く、毒蛾です。
卵から成虫に至るまでどの状態でも毒を持っています。
毒毛針と呼ばれる毒針により、酷い痒みが引き起こされます。
この毒針が原因なので、チャドクガが死んだとしても毒はなくなりません。
とても厄介です。
ツバキやサザンカや茶などに発生し、近年では、街路樹としてこれらが多く植えてあるので都市部でも問題になっています。
その昔、どの毒蛾かわかりませんが刺された事があります。
夏の頃でした。
外に干していたシャツを取り込み、そのままそれを着て出かけました。
着た時は何ともなかったのですが、5分後くらいからでしょうか、右の二の腕あたりがなんとなく痒い。
しばらくすると、首周りも痒くなってきました。
なんだろー?と思ってシャツをパタパタしたところ、服の中から綿のような物が転がって落ちました。
綿のようなゴミかと思って歩いていました。
が、こんなに痒くなってきたのはちょっとおかしい。
まさか、毒蛾の繭?!と思い、綿のようなものが転がったところまで戻って、それを探して割ったところ中に幼虫がっ!!
朝干して昼回収したのにこんな短期間で繭を作るなんて・・・。
だんだん痒みが強くなるので家に戻りシャワーをかけましたが、当時の知識ではガムテープなどでそっと毒毛針を取ったりするという知識はありません。
ましてや、シャワーをかける際に流水で洗い流すのではなく、痒みが酷かったので洗いながら手で擦ってしまいました。
おわかりですね?
手でこすると、更に毒針が中に入り込むのです!(笑)
結果、酷いことになりました。
また、胸元から腹部にかけて転がり落ちた繭ですが、繭が通った軌跡は体に見事な線を描いていました。
自然の力は凄いと実感した瞬間です。
その後、病院に行って薬は貰ったものの、腕は腫れるわ痒みで眠りが浅いわで散々でした。
さて、話を戻しましょう。
毒蛾の毒針自体は犬にも猫にも刺さります。
夏は犬、猫共に皮膚病が増える時期でもあります。
もし、飼主共々動物たちも痒みが出てきたのであれば、それは毒蛾によるものかもしれません。
もっとも、犬猫は毛が多いので直接毒針が皮膚に行くことは少なく、撫でた飼い主が被害を受ける事の方が多いそうですが、腹部や耳など毛の薄い場所は被害が出やすいと思います。
ツバキなどの近くを散歩コースにしていて、突然痒みが出てきたらチャドクガなどを疑ってもいいのかもしれません。